結論からいうと、
決まった額は無いが相場はある。
と言う事です。
私がいた中小出版社の新人マンガ家さんの相場のお話しをすると、
4コマ→5000円~6000円
ストーリー→6000円~7000円
少女系・BL→5000円~6000円
レディース→5000円
※全てモノクロ原稿1ページあたりの値段。
※カラーはモノクロ原稿の1.5倍~2倍が相場。
という感じでした。
小・集・講の大手三社の少年誌や青年誌の新人は、ずいぶん前から10000円スタートという噂です。
中には賞を獲った新人は15000円だったという話も聞きました。
コミケなど同人イベントなどでスカウトされた場合は、同人誌の実力によってスタート価格が変わりますので相場は有って無い様なものなのです。
2000年代半ば以降にIT系が参入してきてからは、相場がぐちゃぐちゃになって、出版系から見たら安すぎる値段の提示も聞いた事があります。
原稿料値上げ交渉のタイミングは?
これは色々なケースがありますが、新人マンガ家さんが一番交渉しやすいのは単行本が出たタイミングです。
それも短編集より続刊する作品を出した時が狙い目です。
いきなり1000円単位で上がる所もあれば500円単位と刻んで来るところもあります。
これは大手でも刻む事はあると聞いた事があります。
原稿料を上げる最大のチャンスは他の出版社から誘いを受けたタイミングでしょう。
他の出版社(B社)には少し盛った原稿料を伝えて交渉しておいて、今仕事している出版社(A社)には「B社は○○円出してくれました」といえば、A社は再検討してくれるかもしれません。
単行本の実績が悪ければA社の次の仕事は無くなる事もあるので賭けではありますがね。
適正な原稿料が難しいのは?
日本経済の「失われた30年」と同様に物価がデフレの間、原稿料も上がらなかったのです。
かつ描き手が増えて媒体も増えたので、原稿料競争もほぼ無かったのです。
昨年から久々にインフレの傾向を見せた日本経済ですから、原稿料にも波及する様、私も発注者に働きかけていきます。
正直なところ新人原稿料6000円×24ページで生活をやりくりするのは大変なのは分かりますから。
ほな、またね。